「バックアップは取っているつもりだった」── その”つもり”が事業を止める日
結論から言います。 法人向けクラウドバックアップを選ぶうえで最も重要なのは、「最大容量のサービスを選ぶこと」ではなく「自社のデータ量・復旧にかけられる時間・運用体制──どのデータをどこまで守る必要があるか・障害発生から何時間以内に復旧しなければ事業が止まるか・バックアップの設定や管理を誰が担当するか──を踏まえ、“万が一のときに確実にデータを復元できる仕組み”を構築できるサービスを選ぶこと」です。
「外付けHDDに毎週手動でコピーしているが、最後にバックアップしたのは3か月前」「ランサムウェアのニュースを見るたびに不安だが、具体的な対策が取れていない」「地震や水害のBCP計画にクラウドバックアップが必要だと言われたが、どれを選べばいいか分からない」── こうした状況に心当たりはないでしょうか。
- NAS(ネットワークストレージ)にバックアップしているが、社内に置いてあるため災害時にはNASごと失われるリスクがある
- 手動でバックアップを取る運用が属人化し、担当者の異動や退職でバックアップが止まっている
- ランサムウェアに感染した場合、ローカルのバックアップも暗号化されてしまう可能性がある
- サーバーの障害やデータの誤削除が起きたとき、復旧に何日もかかった経験がある
- 取引先からBCP対策の一環としてデータバックアップ体制の説明を求められている
今回はこの「法人向けクラウドバックアップ・BCP対策」サービスの中から、異なるアプローチを持つ3サービス──Acronis Cyber Protect Cloud・使えるクラウドバックアップ・AOSBOX Business──を、中小企業の実務に即した観点で比較します。
・Acronis Cyber Protect Cloud / 使えるクラウドバックアップ / AOSBOX Business の「本質的な違い」── バックアップとサイバーセキュリティを統合したオールインワン型か、シンプルで分かりやすい国産バックアップ専用サービスか、AIによるデータ分類とファイル単位の柔軟なバックアップに強いサービスか
・バックアップ機能 ── イメージバックアップ・ファイルバックアップ・世代管理・増分バックアップの対応状況
・セキュリティ ── ランサムウェア対策・暗号化・不正アクセス防止の充実度
・復旧速度 ── 障害発生から業務復旧までにかかる時間(RTO)と、どの時点まで戻せるか(RPO)
・料金体系 ── データ量やPC台数に応じたコスト感と費用対効果
社外との安全なファイル共有・転送がメインの用途であれば、「DirectCloud vs GigaCC vs クリプト便 セキュアファイル共有・転送サービス比較」をご覧ください。社内のファイル保管・共有がメインの用途であれば、「Box vs Dropbox Business vs Google Drive クラウドストレージ比較」も参考になります。本記事では、業務データの消失・ランサムウェア被害・自然災害からの復旧を目的としたクラウドバックアップサービスを取り上げます。
クラウドバックアップとBCP対策の基礎知識
比較に入る前に、なぜ今「クラウドバックアップ」が重要視されているのか、基本的な仕組みを整理しておきましょう。
クラウドバックアップとは ── 社内のPC・サーバー・NASに保存されているデータを、インターネット経由で遠隔地のデータセンター(クラウド)に自動的にコピーする仕組みです。データの保管先が物理的に離れた場所にあるため、オフィスの火災・水害・地震といった災害でも、データを安全に保護できます。
なぜ今、クラウドバックアップが不可欠なのか:
① ランサムウェア被害の急増: IPA(情報処理推進機構)の「情報セキュリティ10大脅威」では、「ランサムウェアによる被害」が組織向け脅威の第1位を続けています。ランサムウェアはPC内のファイルを暗号化して身代金を要求するマルウェアで、ネットワーク上のNASやファイルサーバーにも感染が広がります。ローカルのバックアップだけでは、バックアップ先もろとも暗号化されるリスクがあり、クラウド上に隔離されたバックアップが「最後の砦」になります。
② BCP(事業継続計画)の要件としてのデータ保護: 2024年に能登半島地震、2025年にも各地で大規模な自然災害が発生する中、取引先や金融機関からBCP対策の具体的な内容を問われるケースが増えています。「データのバックアップはどこに保管しているか」「災害発生から何時間で業務を再開できるか」── こうした質問に答えられるバックアップ体制が求められています。
③ 手動バックアップの限界: 外付けHDDやUSBメモリへの手動コピーは「やったつもり」で終わりやすく、属人化・形骸化の温床です。クラウドバックアップは自動スケジュールでバックアップが実行され、管理コンソールで実行状況を一元的に確認できるため、「バックアップが止まっていた」という事態を防ぎやすい設計です。
バックアップに関する基本用語:
- イメージバックアップ: OS・アプリケーション・設定・データをまるごと保存する方式。障害時にシステム全体を一括で復元できるため、復旧時間が短いのが利点
- ファイルバックアップ: 指定したフォルダやファイルだけを保存する方式。容量を節約できるが、OS環境の復元には別途セットアップが必要
- 増分バックアップ: 前回のバックアップ以降に変更されたデータだけを転送する方式。通信量と保存容量を大幅に節約できる
- RTO(Recovery Time Objective): 障害発生から業務を復旧するまでの目標時間。「何時間以内にシステムを戻さなければいけないか」の指標
- RPO(Recovery Point Objective): どの時点のデータまで戻せるかの指標。「最大何時間分のデータ損失を許容できるか」の基準
3サービスの基本比較 ── まず全体像を掴みましょう
| 項目 | Acronis Cyber Protect Cloud | 使えるクラウドバックアップ | AOSBOX Business |
|---|---|---|---|
| 運営 | Acronis International GmbH(スイス本社・日本法人あり) | 使えるねっと株式会社 | AOSデータ株式会社 |
| アプローチ | バックアップ+サイバーセキュリティの統合型 | シンプルで使いやすい国産バックアップ専用型 | AI搭載ファイルバックアップ+データ管理型 |
| 対象ユーザー | バックアップとセキュリティを一元管理したい企業 | 手軽にクラウドバックアップを始めたい中小企業 | PCデータの保護と管理を効率化したい企業 |
| 主な用途 | イメージ/ファイルバックアップ・ランサムウェア防御・DR | イメージ/ファイルバックアップ・BCP対策 | ファイルバックアップ・データ分類・デバイス管理 |
| 料金 | 要問い合わせ(パートナー経由) | 月額2,178円〜(200GB・1台) | 月額7,480円〜(Businessプラン) |
| 特長 | バックアップとEDR/アンチマルウェアを1つのエージェントで提供 | 初期費用0円・1台から・日本語サポート充実 | AIファイル分類・柔軟なストレージ選択・30日間無料 |
比較① バックアップ機能 ── どこまで守れるか
| 項目 | Acronis Cyber Protect Cloud | 使えるクラウドバックアップ | AOSBOX Business |
|---|---|---|---|
| イメージバックアップ | ◎ OS・アプリ含めた丸ごと保存 | ◎ ディスク/パーティション単位の丸ごと保存 | △ ファイル単位が中心(システム全体は非対応) |
| ファイルバックアップ | ◎ フォルダ/ファイル指定で柔軟に設定 | ◎ フォルダ/ファイル指定に対応 | ◎ AI自動分類によるスマートバックアップ |
| 増分バックアップ | ◎ ブロックレベルの増分転送 | ◎ 増分バックアップ対応 | ◎ 変更差分のみを転送 |
| 世代管理 | ◎ 柔軟な保持ポリシー設定 | ◎ 世代管理対応(プランに応じた保持期間) | ◎ 30日間のバージョン履歴 |
| 対応OS | ◎ Windows / macOS / Linux / VMware / Hyper-V | ◎ Windows / macOS / iOS / Android | ◎ Windows / macOS |
| バックアップスケジュール | ◎ 柔軟なスケジュール+継続的データ保護(CDP) | ◎ 自動スケジュール設定 | ◎ リアルタイム〜スケジュール設定 |
| サーバーバックアップ | ◎ 物理/仮想サーバーに対応 | ◎ Windows Server対応 | △ PC中心(サーバー対応は限定的) |
バックアップ機能の総評:
Acronis Cyber Protect Cloud はバックアップ機能の網羅性と柔軟性において群を抜いています。イメージバックアップとファイルバックアップの両方に対応し、Windows・macOS・Linuxに加えてVMwareやHyper-Vの仮想環境にも対応しているため、社内のあらゆるシステムを一元的にバックアップできます。ブロックレベルの増分バックアップにより、初回以降の転送データ量を最小限に抑えつつ、継続的データ保護(CDP)機能で「直前の状態」まで復元できるのが強みです。サーバーの丸ごとバックアップからファイル単位の復元まで、あらゆる粒度で対応できる設計です。
使えるクラウドバックアップ はイメージバックアップとファイルバックアップの両方に対応しつつ、設定の分かりやすさが際立っています。管理画面から直感的に操作でき、「とりあえずPCのデータをクラウドに保存したい」という企業にとって最も始めやすいサービスです。Windows・macOSに加えてiOS・Androidにも対応しているため、スマートフォンやタブレットのデータ保護にも使えます。Windows Serverにも対応しているため、社内のファイルサーバーのバックアップも任せられます。
AOSBOX Business はファイルバックアップに特化し、AIによるデータ分類機能が特長です。AIがファイルの種類や重要度を自動的に判定し、「重要なビジネスデータを優先的にバックアップする」仕組みを提供しています。イメージバックアップ(OS丸ごとの保存)には非対応のため、「システム全体を復元したい」よりも「大切なファイルを確実に守りたい」ニーズに向いています。30日間のバージョン履歴により、誤って上書きしたファイルを過去の状態に戻すことも可能です。
比較② セキュリティ ── ランサムウェアからデータを守れるか
| 項目 | Acronis Cyber Protect Cloud | 使えるクラウドバックアップ | AOSBOX Business |
|---|---|---|---|
| ランサムウェア対策 | ◎ Active Protection(AI検知+自動ブロック+自動復元) | ◎ ランサムウェア検知機能搭載 | ○ バックアップデータの隔離保護 |
| データ暗号化 | ◎ AES-256暗号化(転送時・保存時) | ◎ AES-256暗号化(転送時・保存時) | ◎ AES-256暗号化 |
| アンチマルウェア | ◎ エンドポイント保護機能を統合(EDR/XDR対応) | △ バックアップ特化(別途ウイルス対策が必要) | △ バックアップ特化(別途ウイルス対策が必要) |
| 二要素認証 | ◎ 管理コンソールの二要素認証対応 | ◎ 二要素認証対応 | ◎ 二要素認証対応 |
| データセンターの信頼性 | ◎ 国内外の複数データセンター(国内DC選択可) | ◎ 国内データセンター(長野県)で運用 | ◎ 国内データセンターで運用 |
| 改ざん防止 | ◎ イミュータブル(変更不可)バックアップ対応 | ○ 世代管理による保護 | ○ バージョン履歴による保護 |
セキュリティの総評:
Acronis Cyber Protect Cloud はバックアップとサイバーセキュリティを1つのプラットフォームに統合している点が最大の差別化ポイントです。「Active Protection」と呼ばれるAIベースのランサムウェア検知機能が、不審なファイル暗号化の挙動をリアルタイムに検知し、自動的にプロセスをブロックした上で、暗号化されたファイルをバックアップから自動復元します。さらに、EDR(Endpoint Detection and Response)やXDR機能をアドオンで追加できるため、「バックアップとセキュリティを別々に管理する手間」を大幅に削減できます。イミュータブルバックアップ(一度書き込んだバックアップデータを変更・削除できない仕組み)にも対応しており、ランサムウェアがバックアップ先を攻撃してもデータが保護されます。
使えるクラウドバックアップ はランサムウェア検知機能を搭載しており、不正な暗号化を検知した場合にアラートを出す仕組みを持っています。AES-256暗号化で転送時・保存時のデータを保護し、国内(長野県)のデータセンターで運用されているため、「データを国内に置きたい」企業にとって安心感があります。アンチマルウェア機能は搭載していないため、エンドポイントセキュリティは別途用意する必要がありますが、バックアップ専用サービスとして必要十分なセキュリティ機能を備えています。
AOSBOX Business はバックアップデータをクラウド上に隔離して保護する設計を取っています。ローカルのPCがランサムウェアに感染しても、クラウドに保存されたバックアップデータは独立して保護されるため、感染前のデータから復元が可能です。AES-256暗号化と二要素認証に対応しており、基本的なセキュリティ要件は満たしています。ただし、Acronisのようなリアルタイムの脅威検知やアンチマルウェア機能は搭載していないため、ランサムウェア防御はあくまで「バックアップからの復元」による事後対応が基本です。
比較③ 復旧速度・柔軟性 ── いざという時にどこまで速く戻せるか
| 項目 | Acronis Cyber Protect Cloud | 使えるクラウドバックアップ | AOSBOX Business |
|---|---|---|---|
| ファイル単位の復元 | ◎ 管理コンソールから即座に選択復元 | ◎ ファイル/フォルダ単位で復元可能 | ◎ ファイル/フォルダ単位で復元可能 |
| イメージ全体の復元 | ◎ ベアメタル復元(ハードウェアが異なるPCへの復元も可能) | ◎ ディスク全体の復元に対応 | △ ファイル単位の復元が中心 |
| 仮想マシンへの復元 | ◎ クラウド上の仮想マシンとして即座に起動可能 | ○ プランに応じて対応 | △ 非対応 |
| 復旧対象のリモート操作 | ◎ リモートからの復元指示が可能 | ◎ Webコンソールから操作可能 | ◎ Webコンソールから操作可能 |
| 復元の粒度 | ◎ ファイル→フォルダ→パーティション→ディスク全体 | ◎ ファイル→フォルダ→ディスク全体 | ○ ファイル→フォルダ |
| 復旧目標時間(RTO) | ◎ 分〜時間単位(クラウド起動で即座に業務再開可能) | ○ 時間〜半日単位(データ量に依存) | ○ 時間〜半日単位(データ量に依存) |
復旧速度・柔軟性の総評:
Acronis Cyber Protect Cloud は復旧の柔軟性と速度において最も優れています。ファイル単位の復元はもちろん、ディスク全体のイメージ復元、さらには「ユニバーサルリストア」機能により、元のハードウェアとは異なるPCへの復元も可能です。最大の強みは「Instant Restore」機能で、バックアップイメージをクラウド上の仮想マシンとして即座に起動できるため、物理サーバーが完全に使えなくなった場合でも、数分以内に業務を再開できます。RTOを最小化したい企業にとって、最も強力な選択肢です。
使えるクラウドバックアップ はファイル単位からディスク全体まで、段階的な復元に対応しています。Webコンソールから操作できるため、遠隔地からでも復元指示を出せます。復旧速度はダウンロードするデータ量とネットワーク帯域に依存しますが、日常的な「誤って削除したファイルの復元」から、災害時の「サーバー全体の復元」まで、一通りのシナリオに対応できます。
AOSBOX Business はファイル・フォルダ単位の復元に強みがあります。「うっかり削除したファイルを戻したい」「ランサムウェアで暗号化されたファイルをバックアップから復元したい」といった日常的なデータ復旧には十分な機能を備えています。ただし、イメージバックアップには非対応のため、OS環境ごとの復元はできません。PCが物理的に壊れた場合は、新しいPCにOSとアプリを再インストールした上で、AOSBOX Businessからファイルを復元する流れになります。
比較④ 運用のしやすさ ── IT専任者がいなくても運用できるか
| 項目 | Acronis Cyber Protect Cloud | 使えるクラウドバックアップ | AOSBOX Business |
|---|---|---|---|
| 管理画面の使いやすさ | ○ 高機能な統合コンソール(学習コストあり) | ◎ シンプルで直感的な日本語UI | ◎ 分かりやすい日本語管理画面 |
| 初期設定の容易さ | ○ パートナーの導入支援を受けるのが一般的 | ◎ エージェントをインストールするだけで開始 | ◎ アプリをインストールするだけで開始 |
| 集中管理 | ◎ 複数拠点・複数デバイスを一元管理 | ◎ Webコンソールから複数PCを管理 | ◎ 管理コンソールから全デバイスを管理 |
| アラート・通知 | ◎ バックアップ失敗・セキュリティ脅威を即時通知 | ◎ バックアップ状況のメール通知 | ◎ バックアップ状況の通知 |
| レポート機能 | ◎ 詳細なバックアップ・セキュリティレポート | ◎ バックアップ実行レポート | ○ バックアップ状況の確認 |
| サポート体制 | ◎ パートナー経由の技術サポート・24時間対応可 | ◎ 日本語電話/メールサポート | ◎ 日本語メールサポート |
運用のしやすさの総評:
使えるクラウドバックアップ は運用の手軽さにおいて最も優れています。エージェントソフトをPCにインストールし、バックアップ対象と保存先を設定するだけで利用を開始でき、情報システム部門のない中小企業でも総務や経理の担当者が運用を回せる設計です。管理画面はすべて日本語で、バックアップの実行状況をWebコンソールで確認でき、バックアップが失敗した場合はメールで通知してくれます。日本語の電話サポートが利用できるため、操作に迷った場合もすぐに相談できる安心感があります。
AOSBOX Business もインストールから利用開始までの手順がシンプルで、PCにアプリをインストールするだけでバックアップを開始できます。管理コンソールから複数台のPCを一元的に管理でき、各PCのバックアップ状況を一覧で確認できます。AIによるファイル分類機能により、「どのファイルをバックアップすべきか」を自動的に提案してくれるため、バックアップ対象の選定に迷う必要がありません。
Acronis Cyber Protect Cloud は機能が豊富な分、管理画面の操作には一定の学習コストがあります。日本市場ではパートナー(販売代理店)経由での導入が一般的で、初期設定やポリシーの設計をプロに任せられるため、自社で一から設定する必要はありません。一度設定が完了すれば、バックアップとセキュリティの状態を1つのダッシュボードで確認でき、問題が発生した場合は即座にアラートが上がる仕組みです。複数拠点や多数のデバイスを管理する企業にとっては、この統合管理能力が大きな強みになります。
比較⑤ 料金体系 ── データ量に見合った適切なプラン選び
| 項目 | Acronis Cyber Protect Cloud | 使えるクラウドバックアップ | AOSBOX Business |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 個別見積り | 0円 | 0円 |
| 月額料金 | 個別見積り(パートナー経由) | 2,178円〜(200GB・1台) | 7,480円〜(Businessプラン) |
| 課金体系 | デバイス数+容量+機能セットに応じた課金 | 容量+台数に応じた月額課金 | ユーザー数に応じた月額課金 |
| ストレージ上限 | プランに応じて柔軟に設定 | 200GB / 500GB / 1TB / 2TB等 | プランに応じた容量 |
| 最低契約期間 | パートナーに依存(年間契約が一般的) | 月額契約可能(年契約で割引あり) | 月額契約可能 |
| 無料トライアル | ◎ パートナー経由で提供 | ◎ 30日間無料トライアル | ◎ 30日間無料トライアル |
料金体系の総評:
使えるクラウドバックアップ は月額2,178円〜(200GB・PC1台)と、最も明確でリーズナブルな料金体系を持っています。初期費用が不要で、PC1台から月額課金で始められるため、「まず1台から試してみたい」という導入がしやすい設計です。容量は200GB・500GB・1TB・2TBなど段階的に選べるため、データ量の増加に応じてプランを変更できます。年間契約にすると割引が適用されるため、長期利用ならさらにコストを抑えられます。
AOSBOX Business は月額7,480円〜で、ユーザー数に応じた課金体系を取っています。AIによるファイル分類や柔軟なストレージ選択機能を考慮すると、「データ管理も含めた統合的なバックアップソリューション」を求める企業にとっては妥当な価格帯です。30日間の無料トライアルが用意されているため、実際の環境で試してから導入を判断できます。
Acronis Cyber Protect Cloud はパートナー経由での個別見積りが一般的で、公開価格はありません。バックアップだけでなくアンチマルウェア・EDR・脆弱性管理などの機能をパッケージで利用できるため、「バックアップとセキュリティを別々に契約するよりもトータルコストが下がる」ケースがあります。単純なバックアップ機能の月額で比較するとやや高く見えますが、セキュリティ対策を含めた総合的なコストで評価するのがポイントです。
使えるクラウドバックアップとAOSBOX Businessは30日間の無料トライアルを提供しており、実際の環境でバックアップと復元を試すことができます。Acronis Cyber Protect Cloudもパートナー経由でトライアル環境を提供しているため、まずは実機で「バックアップにかかる時間」「復元の操作感」を確認してからサービスを選ぶのがおすすめです。
クラウドバックアップはBCP対策の重要な要素ですが、それだけで事業継続が保証されるわけではありません。バックアップからの復旧には「新しいPC/サーバーの調達」「ネットワーク環境の復旧」「復元作業を行う人員」が必要です。大切なのは、バックアップの導入と合わせて「誰が・どの手順で・何時間以内に復旧するか」を具体的に決めておくことです。定期的に復元テストを実施し、「実際に戻せること」を確認しておくことも忘れずに行いましょう。
導入前に確認しておきたいポイント
「バックアップ対象」を事前に整理しておくことが大切です
クラウドバックアップを導入する前に、「どのデータを・どこに・どの頻度で保存するか」を整理しておきましょう。すべてのデータをクラウドに保存しようとすると、容量とコストが膨らみます。まずは「失ったら業務が止まるデータ」を洗い出し、優先順位をつけてバックアップ対象を選定するのが効率的です。
「復旧テスト」を定期的に実施することがポイントです
バックアップは「取ること」よりも「戻せること」のほうが重要です。実際にファイルを復元してみて、「正しくデータが戻ること」「復元にどのくらい時間がかかるか」を確認しておくことが大切です。多くの企業が「バックアップは取っているが、復元したことがない」状態に陥っており、いざという時に「バックアップデータが壊れていた」「復元手順が分からない」といった事態になりかねません。
「ネットワーク帯域」がバックアップ速度に直結します
クラウドバックアップはインターネット経由でデータを転送するため、回線速度がバックアップ・復元の速度に大きく影響します。大量のデータを初回バックアップする場合は、業務時間外に実行するスケジュール設定がおすすめです。3サービスとも増分バックアップに対応しているため、初回以降は変更されたデータだけが転送され、通信量を大幅に抑えられます。
よくある質問
編集部の結論
大切なのは「最大容量のサービスを選ぶこと」ではなく、「自社のデータ量・復旧にかけられる時間・運用体制を踏まえ、万が一のときに確実にデータを復元できるバックアップ環境を構築すること」です。
「バックアップとセキュリティを統合して管理したい」「サーバーも含めた全システムを保護したい」「ランサムウェア対策も同時に強化したい」企業にはAcronis Cyber Protect Cloudがおすすめです。
「初期費用を抑えてPC1台から手軽に始めたい」「日本語サポートが充実したサービスを選びたい」「シンプルな操作でバックアップを運用したい」企業には使えるクラウドバックアップがおすすめです。
「PCのファイルデータを柔軟にバックアップしたい」「AIによるデータ分類で効率的にバックアップ対象を管理したい」「まずはファイル保護から始めたい」企業にはAOSBOX Businessがおすすめです。
迷ったら、まず各サービスの無料トライアルを利用して、「バックアップの速度」「復元の操作感」「管理画面の使いやすさ」を実際に試してみましょう。そして、必ず「復元テスト」を行い、「実際にデータが戻せること」を確認してからサービスを決定するのがポイントです。
まとめ:選び方の3つのポイント
- バックアップ+サイバーセキュリティの統合管理なら → Acronis Cyber Protect Cloud(スイス本社・国内法人あり・パートナー経由で導入・イメージ/ファイルバックアップ対応・Windows/macOS/Linux/VMware/Hyper-V対応・Active Protection(AIランサムウェア検知+自動復元)・EDR/XDR対応・イミュータブルバックアップ・Instant Restore(クラウド仮想マシン即時起動)・ユニバーサルリストア・AES-256暗号化・複数拠点一元管理・24時間サポート対応可・トライアル提供あり)
- シンプル操作+手軽な料金+国産の安心感なら → 使えるクラウドバックアップ(使えるねっと運営・国産サービス・初期費用0円・月額2,178円〜・PC1台から利用可能・イメージ/ファイルバックアップ対応・Windows/macOS/iOS/Android対応・Windows Server対応・ランサムウェア検知機能・AES-256暗号化・国内データセンター(長野県)運用・日本語UI・電話/メールサポート・30日間無料トライアル)
- AIデータ分類+柔軟なファイル保護+手軽な導入なら → AOSBOX Business(AOSデータ運営・国産サービス・初期費用0円・月額7,480円〜・AIファイル自動分類機能・Windows/macOS対応・ファイル/フォルダ単位の柔軟なバックアップ・30日間バージョン履歴・AES-256暗号化・国内データセンター運用・二要素認証対応・Webコンソールからの集中管理・30日間無料トライアル)