カレンダーとスケジュール帳 — 勤怠管理のイメージ
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「Excelで勤怠管理」、そろそろ限界ではありませんか?

結論から言います。 クラウド勤怠管理システムを選ぶうえで最も重要なのは、「機能が多いかどうか」ではなく「自社の働き方と給与計算フローに合っているかどうか」です。

2019年の働き方改革関連法の施行以降、客観的な勤怠記録の保持が企業に求められるようになりました。さらに2024年4月からは建設業・運送業にも時間外労働の上限規制が適用され、正確な勤怠管理の重要性はますます高まっています。しかし、中小企業の現場ではこんな悩みが多いのではないでしょうか。

  • Excelのタイムシートを月末に集計する作業が毎月発生する
  • 残業時間の上限規制に違反していないか、リアルタイムで把握できない
  • 直行直帰やリモートワークの打刻をどう管理すればいいか分からない
  • 有給休暇の残日数を手作業で管理していてミスが発生する

今回は日本の中小企業で導入実績の多い3つのクラウド勤怠管理システム──KING OF TIME・ジョブカン勤怠管理・freee勤怠管理──を、実際に導入する観点で比較します。

この記事で分かること
・KING OF TIME / ジョブカン / freee勤怠管理の「本質的な違い」── 向いている企業・向いていない企業
・打刻方法の選択肢 ── ICカード・スマホGPS・顔認証…自社に合うのはどれか
・無料プランの制限を正直に比較 ── 本当に無料で使い続けられるのか
・給与計算ソフトとの連携 ── 二重入力を防ぐための「つなぎ方」
・法改正(残業上限規制・有給5日取得義務)への対応状況

クラウド勤怠管理の基礎知識 ── なぜ「紙やExcel」から移行すべきなのか

クラウド勤怠管理システムを導入する最大のメリットは、「集計の自動化」と「法令遵守の可視化」です。

紙・Excelの勤怠管理で起きがちな問題:

  • 月末の集計作業に人事担当者が丸1日以上かかる
  • 残業時間の上限超過に気づくのが月末の集計後になってしまう
  • 打刻忘れや不正打刻を防ぐ仕組みがない
  • 有給休暇の取得日数が法定の年5日に達しているか把握しにくい

クラウド勤怠管理システムを使えば、これらの問題はほぼ自動的に解決されます。リアルタイムで残業時間を監視し、上限に近づいたらアラートを出す機能は、どのサービスにも標準搭載されています。

法的リスクに注意が必要です。2019年4月施行の働き方改革関連法により、残業時間の上限規制(原則月45時間・年360時間)と年次有給休暇の年5日取得義務が法制化されました。違反した場合、30万円以下の罰金が科される可能性があります。「うちは小さい会社だから大丈夫」という認識は危険で、従業員1名でも雇用していればこの法律は適用されます。

3サービスの基本比較 ── まず全体像を掴むのがポイントです

項目KING OF TIMEジョブカン勤怠管理freee勤怠管理
運営会社ヒューマンテクノロジーズ(日本)DONUTS(日本)freee(日本)
導入企業数5万6,000社以上20万社以上50万社以上(freeeシリーズ全体)
無料プランなし(30日間無料トライアル)あり(機能制限あり・10名まで)なし(freee人事労務の一部機能として提供)
月額料金300円/1ユーザー200円〜/1ユーザー(機能数による)freee人事労務ミニマムプラン 2,600円/月〜+400円/1ユーザー
打刻方法PC・スマホ・ICカード・指紋・顔認証など20種類以上PC・スマホGPS・ICカード・Slack・LINEなどPC・スマホGPS・ICカード・共有端末
給与計算連携各社給与ソフトへCSVエクスポートジョブカン給与計算と自動連携freee人事労務と完全統合
特徴打刻方法の選択肢が業界最多必要な機能だけ選べる従量課金給与計算・労務管理と一体型

KING OF TIME ── 打刻方法の豊富さと勤怠管理の専門性で選ぶ

KING OF TIMEが選ばれる理由

KING OF TIMEは、クラウド勤怠管理システムの先駆けとして2003年からサービスを提供している、勤怠管理に特化した専門ツールです。最大の特徴は、業界最多レベルの打刻方法に対応していること。オフィスワーカーから工場勤務、外回りの営業まで、あらゆる働き方に対応できる柔軟性があります。

KING OF TIMEの強み:

  • 20種類以上の打刻方法 ── ICカード、指紋認証、顔認証、スマホGPS、PC打刻、入退室管理連動など
  • 1ユーザー月額300円のシンプル料金 ── すべての機能が含まれ、追加費用なし
  • 残業アラート機能 ── 残業時間の上限に近づいた従業員を自動でアラート通知
  • スケジュール・シフト管理 ── 複雑なシフトパターンにも対応
  • 豊富なAPI連携 ── 各社給与計算ソフト、人事システムとの連携実績が豊富
KING OF TIMEのデメリット(正直に書きます)
・無料プランがなく、30日間の無料トライアルのみ
・勤怠管理に特化しているため、給与計算や労務管理は別途ツールが必要
・UIがやや業務システム寄りで、初見の操作感はシンプルとは言いにくい
・生体認証(指紋・顔認証)の打刻端末は別途購入が必要
・管理画面のカスタマイズ自由度が高い反面、初期設定に時間がかかる

KING OF TIMEが特に向いている企業

  • 工場・店舗・オフィスなど複数の勤務形態が混在している企業
  • ICカードや生体認証など、物理的な打刻端末を導入したい
  • すでに給与計算ソフトを使っていて、勤怠データだけ連携したい
  • 複雑なシフトパターン(夜勤・変形労働時間制)の管理が必要
  • 勤怠管理の精度を最優先にしたい企業

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ジョブカン勤怠管理 ── 必要な機能だけ選べるコスパの良さ

ジョブカンが選ばれる理由

ジョブカン勤怠管理は、シリーズ累計導入数20万社以上を誇る日本最大級のバックオフィス支援サービスの勤怠管理モジュールです。最大の特徴は、「出勤管理」「シフト管理」「休暇・申請管理」「工数管理」の4つの機能を必要なものだけ選んで契約できる柔軟な料金体系です。

ジョブカンの強み:

  • 無料プランあり ── 機能制限はあるものの、10名以下なら無料で利用可能
  • 機能を選べる従量課金 ── 1機能200円/ユーザーから、最大4機能で500円/ユーザー
  • LINEやSlackからの打刻 ── 従業員が普段使っているツールから打刻できる
  • ジョブカンシリーズとの連携 ── 給与計算、労務管理、経費精算、採用管理まで一気通貫
  • 充実した日本語サポート ── 電話・メール・チャットサポートが平日対応
ジョブカンのデメリット(正直に書きます)
・無料プランは機能制限が多く、出勤管理のみで他の機能が使えない
・生体認証(指紋・顔認証)の打刻方法には対応していない
・UIがシンプルな反面、細かいカスタマイズ性はKING OF TIMEに劣る
・機能を追加するたびに料金が加算され、フル機能だと500円/ユーザーになる
・大企業向けの高度な権限管理やワークフローは物足りない場合がある

ジョブカンが特に向いている企業

  • まずは無料で勤怠管理を試してみたい小規模企業
  • 必要な機能だけに費用をかけてコストを抑えたい
  • LINEやSlackなど、従業員が慣れているツールで打刻させたい
  • 将来的に給与計算・労務管理もまとめて導入したい
  • アルバイト・パートが多く、シフト管理機能も必要

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freee勤怠管理 ── 給与計算・労務管理と完全統合の「オールインワン」

freee勤怠管理が選ばれる理由

freee勤怠管理は、クラウド会計ソフト国内シェアNo.1のfreeeが提供する人事労務管理の一機能です。独立した勤怠管理ツールではなく、「freee人事労務」の中に勤怠管理・給与計算・年末調整・入退社手続きがすべて含まれているオールインワン型が最大の特徴です。

freee勤怠管理の強み:

  • 給与計算との完全統合 ── 勤怠データがそのまま給与計算に反映され、二重入力がゼロ
  • 入退社手続き・年末調整もカバー ── 社会保険の届出書類作成、マイナンバー管理まで一元化
  • freee会計との連携 ── 給与の仕訳が会計ソフトに自動で反映される
  • 従業員セルフサービス ── 給与明細の確認、住所変更、扶養変更などを従業員自身が行える
  • 法改正への自動対応 ── 法定労働時間の計算ロジックが自動でアップデートされる
freee勤怠管理のデメリット(正直に書きます)
・勤怠管理だけの単体契約ができず、freee人事労務の契約が必要
・月額2,600円+400円/ユーザーとなり、勤怠管理だけが目的なら割高
・打刻方法の選択肢がKING OF TIMEに比べて少ない
・複雑なシフトパターンへの対応はKING OF TIMEやジョブカンに劣る
・freeeエコシステムに入ることが前提のため、他の給与計算ソフトとの連携は想定されていない

freee勤怠管理が特に向いている企業

  • すでにfreee会計を利用している企業(連携メリットが最大化される)
  • 勤怠管理・給与計算・労務管理をすべて一元化したい
  • バックオフィス全体をクラウド化して、紙の手続きをなくしたい
  • 入退社手続きや年末調整の業務負荷を減らしたい
  • 従業員数が増えていて、労務管理を属人化から脱却したい

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料金比較 ── 従業員20名で使った場合のリアルなコスト

項目KING OF TIMEジョブカン勤怠管理freee人事労務
無料プランなし(30日トライアル)10名まで(機能制限あり)なし
20名での月額6,000円(300円×20名)4,000円〜10,000円(1〜4機能選択)10,600円(基本2,600円+400円×20名)
含まれる機能勤怠管理のみ(全機能)選択した機能のみ勤怠+給与計算+労務管理
給与計算を含む場合別途給与ソフトが必要+ジョブカン給与計算(400円/ユーザー)プランに含まれる
初期費用0円0円0円
「勤怠管理だけ」か「給与計算も含めるか」で最適解が変わります。勤怠管理だけで比較するとKING OF TIME(月額6,000円)やジョブカン1機能(月額4,000円)が安く見えますが、給与計算も含めると話が変わります。ジョブカンは勤怠+給与計算で月額12,000円(600円×20名)、freeeは勤怠+給与計算+労務管理すべて含めて10,600円です。バックオフィス全体で考えるとfreeeのコストパフォーマンスが際立ちます。

使い分けガイド ── あなたの会社に合うのはどれか

KING OF TIMEを選ぶべきケース

「勤怠管理の精度」と「打刻方法の多様性」を最優先にしたい企業に最適です。

特に、工場やオフィス、外回りの営業など複数の勤務形態が混在する企業では、20種類以上の打刻方法を現場ごとに使い分けられるメリットが大きいです。すでに給与計算ソフトを運用している企業が、勤怠管理だけをクラウド化したい場合にも適しています。

ジョブカンを選ぶべきケース

「まずは小さく始めたい」「コストを最小限に抑えたい」企業に最適です。

無料プランが用意されているため、「クラウド勤怠管理がどんなものか試してみたい」という段階の企業が最もリスクなく始められます。また、必要な機能だけを選んで契約できるため、シフト管理が不要な企業は勤怠管理だけの200円/ユーザーで利用できるのが魅力です。

freee勤怠管理を選ぶべきケース

「バックオフィス全体を一元化したい」企業に最適です。

勤怠データが給与計算に自動で反映され、年末調整や社会保険手続きまでワンストップで完結する利便性は、他の2サービスにはない大きな強みです。すでにfreee会計を使っている企業であれば、給与の仕訳まで自動化されるため、バックオフィスの工数を大幅に削減できます。

導入を成功させるための3つのポイント

1. 「打刻率100%」を最初の目標にする

どんなに高機能なシステムを導入しても、従業員が打刻してくれなければ意味がありません。最初の1ヶ月は、「全員が毎日打刻する」ことだけに集中するのがおすすめです。細かい設定は打刻が定着してからで十分です。

2. 給与計算との連携方法を事前に確認する

勤怠データを給与計算に反映する際に、手動でCSVをエクスポート→インポートする手順が残ると、結局そこがボトルネックになります。導入前に「勤怠データがどのように給与計算ソフトに渡るか」を必ず確認しておくのが大切です。

3. 就業規則を整理してからシステムに反映する

「変形労働時間制」「みなし残業」「フレックスタイム制」など、自社の労働時間制度をシステムに正しく設定する必要があります。就業規則があいまいなまま導入すると、残業計算が実態と合わなくなるため、必要であれば社労士に相談してからシステム設定に入るのが安全です。

導入のコツは「完璧を目指さない」こと
最初からすべての機能を使おうとすると、設定に時間がかかりすぎて導入が頓挫しがちです。まずは「出退勤の打刻」と「残業時間の自動集計」だけでスタートし、有給管理やシフト管理は運用が安定してから追加していくのがスムーズです。1ヶ月間の運用を経て、従業員からのフィードバックを聞いてから設定を詰めていくことをおすすめします。

よくある質問

タイムカード(紙)からの移行は大変ですか?
移行自体は1〜2週間で完了するケースがほとんどです。最も重要なのは、従業員への周知と打刻方法のトレーニングです。ICカードやスマホ打刻であれば、特別な研修がなくても直感的に使えるため、「今日からこの方法で打刻してください」と伝えるだけで定着する場合も多いです。紙のタイムカードと1ヶ月間並行運用して、データの整合性を確認してから完全移行するのが安心です。
不正打刻(代理打刻など)を防ぐ方法はありますか?
GPS打刻を使えば打刻時の位置情報が記録されるため、オフィス外からの不正打刻を検知できます。さらに厳密に管理したい場合は、KING OF TIMEの顔認証や指紋認証などの生体認証を利用すれば、本人以外の打刻は物理的に不可能になります。ただし、中小企業の多くでは、GPS打刻+上長の承認フローで十分な抑止力になるケースが多いです。
リモートワークの勤怠管理はどうすればいいですか?
3サービスともPC打刻やスマホ打刻に対応しているため、リモートワークでも問題なく利用できます。特にジョブカンのSlack連打刻機能は、リモートワーク主体の企業に便利です。「/jobcan」とSlackに入力するだけで打刻できるため、従業員の心理的ハードルが非常に低くなります。
従業員5名以下でも導入する意味はありますか?
あります。たとえ5名でも、残業時間の上限規制と有給休暇の取得義務は適用されます。Excel管理では法令違反に気づきにくく、労基署の調査が入った際に記録不備を指摘されるリスクもあります。ジョブカンなら10名まで無料で使えるため、コスト面での導入障壁はほとんどありません。

編集部の結論

大切なのは「最も高機能なシステム」を選ぶことではなく、「自社の働き方と既存の業務フローに無理なくフィットするシステム」を選ぶことです。

勤怠管理の精度と打刻方法の多様性を重視するならKING OF TIMEが最有力候補です。20種類以上の打刻方法と、月額300円/ユーザーのシンプルな料金体系は、複数拠点・複数勤務形態の企業にとって心強い選択肢です。

まずは無料で小さく始めたいならジョブカン勤怠管理がおすすめです。10名まで無料、機能の取捨選択ができる柔軟な料金体系は、「まずはクラウド勤怠管理を体験してみたい」という企業にぴったりです。

バックオフィス全体を一気にクラウド化したいならfreee人事労務が最も効率的です。勤怠管理だけを見ると割高に感じますが、給与計算・年末調整・社会保険手続きまで含めたトータルコストで考えると、むしろ最もコストパフォーマンスが高い選択肢になります。

迷ったら、まずはジョブカンの無料プランで「クラウド勤怠管理とはどんなものか」を体験してみるのがおすすめです。使い勝手を実感してから、自社に最適なサービスを改めて検討しても遅くはありません。

まとめ:選び方の3つのポイント

  • 打刻方法の豊富さ+勤怠管理の専門性なら → KING OF TIME(月額300円/ユーザー、20種類以上の打刻方法)
  • まず無料で試したい+コスト重視なら → ジョブカン勤怠管理(10名まで無料、必要な機能だけ選べる柔軟課金)
  • 給与計算・労務管理まで一元化なら → freee人事労務(勤怠〜年末調整まで一気通貫、freee会計との連携で仕訳も自動化)

どのサービスも初期費用は無料で、無料トライアルまたは無料プランが用意されています。まずは1つを選んで、「出退勤の打刻」だけから始めてみてはいかがでしょうか。Excel管理からの脱却は、人事担当者の業務負荷を大幅に軽減する第一歩になるはずです。