サーバールームのネットワーク機器 — セキュリティ教育・標的型メール訓練サービス導入検討のイメージ
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「うちの社員、怪しいメールを見分けられますか?」── セキュリティ対策は”ツール”だけでは守りきれません

結論から言います。 セキュリティ教育・標的型メール訓練サービスを選ぶうえで最も重要なのは、「最も高機能なプラットフォームを選ぶこと」ではなく「自社の従業員規模・セキュリティ体制の成熟度・運用にかけられるリソース──何人の従業員を対象にするか・これまでセキュリティ教育をどの程度実施してきたか・情報システム部門やセキュリティ担当者がどこまで運用を回せるか──を踏まえ、“従業員一人ひとりのセキュリティ意識を確実に変えられる仕組み”を構築できるサービスを選ぶこと」です。

「標的型攻撃メールが増えていると聞くが、具体的な対策ができていない」「セキュリティ研修を年1回実施しているが、効果が実感できない」「取引先や顧客のメールに似せたフィッシングメールを従業員が開いてしまうのが怖い」── こうした状況に心当たりはないでしょうか。

  • 標的型攻撃メールの巧妙化が進み、ウイルス対策ソフトだけでは防ぎきれない脅威が増えている
  • ISMSやPマークの取得・更新にあたり、従業員へのセキュリティ教育の実施記録を求められている
  • セキュリティ研修を実施しても「聞いたことがある」で終わり、実際の行動変容につながっていない
  • 経営層からセキュリティ対策の強化を求められているが、何から始めればいいか分からない
  • テレワークの普及で従業員のセキュリティリスクが分散し、管理が難しくなっている

今回はこの「セキュリティ教育・標的型メール訓練」サービスの中から、異なるアプローチを持つ3サービス──セキュリオ・KnowBe4・Selphish(セルフィッシュ)──を、中小企業の実務に即した観点で比較します。

この記事で分かること
・セキュリオ / KnowBe4 / Selphish の「本質的な違い」── eラーニング+メール訓練+ISMS支援をワンストップで提供する国産プラットフォームか、世界最大級のコンテンツライブラリとAI自動化を持つグローバルリーダーか、シンプルな標的型メール訓練に特化した手軽なサービスか
・訓練機能 ── フィッシングメールのテンプレート数・カスタマイズ性・訓練形式の多様さ
・教育コンテンツ ── eラーニング教材の充実度・日本語対応・学習管理機能
・レポーティング ── 訓練結果の可視化・リスク分析・経営層への報告機能
・料金体系 ── 従業員規模に応じたコスト感と費用対効果
この記事は「従業員向けセキュリティ教育・フィッシング訓練」に焦点を当てています
エンドポイントセキュリティ(ウイルス対策)をお探しの場合は、「ウイルスバスター ビジネスセキュリティサービス vs ESET PROTECT Entry vs Microsoft Defender for Business クラウドエンドポイントセキュリティ比較」をご覧ください。IDaaS・シングルサインオンについては、「HENNGE One vs GMOトラスト・ログイン vs CloudGate UNO IDaaS・SSO比較」も参考になります。本記事では、技術的な防御策ではなく「人」のセキュリティ意識を高める教育・訓練サービスに特化して取り上げます。

セキュリティ教育・標的型メール訓練の基礎知識

比較に入る前に、なぜ「人」へのセキュリティ教育が重要なのか、基本的な仕組みを整理しておきましょう。

セキュリティ教育・標的型メール訓練とは ── 従業員に対してフィッシングメールの模擬訓練やeラーニング形式のセキュリティ研修を実施し、「怪しいメールを見分ける力」「適切に報告する習慣」を組織全体に定着させるための仕組みです。実際の攻撃を模した訓練メールを従業員に送信し、開封率・URLクリック率・添付ファイル開封率を計測して、組織のセキュリティリスクを定量的に把握するのが一般的な流れです。

なぜ今、「人」へのセキュリティ教育が不可欠なのか:

① サイバー攻撃の90%以上が「人」を起点としている: IPA(情報処理推進機構)の「情報セキュリティ10大脅威」では、「標的型攻撃による機密情報の窃取」や「ビジネスメール詐欺による金銭被害」が毎年上位にランクインしています。どれだけ高度なセキュリティツールを導入しても、従業員が不審なメールのリンクをクリックしてしまえば、その防御は簡単に突破されてしまいます。

② フィッシングメールの巧妙化: かつてのフィッシングメールは日本語の不自然さで見分けることができましたが、生成AIの普及により、自然な日本語で書かれた精巧なフィッシングメールが増加しています。取引先の実在する担当者名を騙ったメールや、社内の実際のシステム通知を模倣したメールなど、一見して見分けがつかない攻撃が日常化しています。

③ 法令・認証への対応: ISMS(ISO 27001)やプライバシーマーク(Pマーク)の取得・維持には、従業員への定期的なセキュリティ教育の実施と記録が求められます。また、取引先からセキュリティ体制の証明を求められるケースも増えており、「教育を実施している」ことを客観的に示せる仕組みが必要になっています。

標的型メール訓練の主な訓練形式:

  • URLクリック型: メール本文にフィッシングサイトへのリンクを含め、クリックした従業員を特定する形式。最も一般的な訓練方法
  • 添付ファイル型: マルウェアを模した添付ファイル(Word・Excel・PDF等)を送信し、開封した従業員を特定する形式
  • QRコード型: メール内のQRコードを読み取らせるフィッシング(Quishing)を模した比較的新しい訓練形式
  • フィッシングフォーム型: 偽のログインページに誘導し、IDやパスワードを入力してしまうかを検証する形式

3サービスの基本比較 ── まず全体像を掴みましょう

項目セキュリオKnowBe4Selphish
運営LRM株式会社KnowBe4, Inc.(米国・日本法人あり)株式会社神戸デジタル・ラボ
アプローチeラーニング+メール訓練+ISMS支援のワンストップ型世界最大のコンテンツライブラリ+AI自動化標的型メール訓練に特化したシンプル設計
対象ユーザーISMS・Pマーク取得企業/セキュリティ教育を体系的に進めたい企業グローバル展開企業/大規模な教育プログラムを構築したい企業まずメール訓練から手軽に始めたい中小企業
主な用途従業員教育・標的型メール訓練・ISMS運用支援セキュリティ意識向上トレーニング・フィッシング訓練標的型攻撃メール訓練・セキュリティ教育
料金要問い合わせ(初期費用100,000円〜)要問い合わせ(ユーザー数課金)月額50,000円〜(初期費用なし)
特長ISMS・Pマーク運用支援機能を搭載・国産ならではの日本語対応1,300以上の学習コンテンツ・70,000社以上の導入実績・AI自動化100種類以上のメール訓練テンプレート・初期費用0円・手軽な導入

比較① 訓練機能 ── フィッシングメール訓練の実力はどうか

項目セキュリオKnowBe4Selphish
メール訓練テンプレート◎ 日本企業向けテンプレート多数◎ 数千種類以上・40言語以上対応◎ 100種類以上・日本語に特化
URLクリック型訓練◎ 対応◎ 対応◎ 対応
添付ファイル型訓練◎ 対応◎ 対応(Word・Excel・PDF等)◎ 対応
QRコード型訓練○ 対応◎ QRコードフィッシング対応◎ QRコード訓練対応
フィッシングフォーム型◎ 偽ログインページ対応◎ ランディングページカスタマイズ可能◎ フィッシングフォーム対応
カスタマイズ性◎ 送信元・件名・本文を自由に設定◎ 高度なカスタマイズ・ブランド模倣◎ 送信元アドレス・ドメイン・本文を自由設定
訓練配信数の制限◎ 無制限◎ 無制限○ プランに応じた配信数

訓練機能の総評:

KnowBe4 は訓練機能の規模と多様性において群を抜いています。数千種類以上のフィッシングメールテンプレートを持ち、実際のフィッシング攻撃のトレンドを反映したテンプレートが定期的に追加されます。40言語以上に対応しているため、海外拠点を持つグローバル企業でも統一的な訓練プログラムを展開できます。AIを活用した「AI Defense Agents(AIDA)」がフィッシング演習の設計や配信スケジュールを自動化するため、セキュリティ担当者の運用負荷を大幅に軽減できます。また、SmartRiskエンジンがユーザーの行動を分析し、リスクの高い従業員に対して重点的な訓練を実施する仕組みも備えています。

セキュリオ は日本企業の実情に合わせた訓練テンプレートが充実しています。国内で実際に流通している標的型攻撃メールのパターンを反映したテンプレートが用意されており、「取引先を装った請求書送付メール」「社内システムのパスワード変更依頼メール」など、日本のビジネス環境で起こりうるシナリオで訓練を実施できます。訓練メールの配信数に制限がなく、何回送信しても料金が変わらないため、繰り返し訓練を行って従業員の対応力を高めていくアプローチが取りやすい設計です。また、AIを活用したフィッシング報告機能では、従業員が不審なメールを報告するとAIがリアルタイムに判定結果をフィードバックし、報告行動そのものを教育の機会に変える仕組みを提供しています。

Selphish は標的型メール訓練に特化し、シンプルさと手軽さを追求しています。100種類以上のメール訓練テンプレートは日本語環境に最適化されており、「まず試しにメール訓練をやってみたい」という企業にとって最も始めやすいサービスです。送信元アドレスやドメイン、メール本文を自由にカスタマイズできるため、自社の状況に合わせた訓練シナリオを柔軟に作成できます。URLクリック型・添付ファイル型に加え、QRコード型やフィッシングフォーム型の訓練にも対応しており、最新の攻撃手法に対応した訓練が可能です。

比較② 教育コンテンツ ── 訓練だけでなく「学び」を提供できるか

項目セキュリオKnowBe4Selphish
eラーニング教材◎ 日本語オリジナル教材を多数提供◎ 1,300以上のコンテンツ(動画・ゲーム・ポスター等)◎ eラーニング形式のセキュリティ教育機能を提供
日本語対応◎ 完全日本語・日本企業向けに最適化◎ 日本語対応あり(40言語以上)◎ 完全日本語対応
コンテンツの更新頻度◎ 定期的に新コンテンツ追加◎ 毎月新コンテンツ追加○ 教育コンテンツは順次拡充中
学習管理機能◎ 受講状況管理・未受講者リマインド◎ 詳細な受講管理・自動リマインド◎ 受講状況の確認・管理
ISMS・Pマーク対応◎ ISMS運用支援・委託先管理機能搭載○ コンプライアンストレーニング対応△ セキュリティ教育の実施記録として活用可能
AI活用◎ AI自動教育配信・フィッシング判定AI◎ AIDA(AI Defense Agents)による自動化△ 今後の拡充予定

教育コンテンツの総評:

KnowBe4 は教育コンテンツの量と多様性で他を圧倒しています。1,300以上の学習コンテンツには、インタラクティブな動画モジュール・ゲーム形式の教材・セキュリティ啓発ポスター・ニュースレターなどが含まれ、従業員が飽きずに継続的に学習できる工夫がなされています。特に動画コンテンツは、実際のサイバー攻撃の事例を基にしたストーリー形式のものが多く、「座学」ではなく「体験」として学べる教材が充実しています。日本語を含む40言語以上に対応しているため、多言語環境での教育展開にも対応できます。

セキュリオ は日本企業に特化した教育体験が強みです。eラーニング教材はすべて日本語でオリジナル制作されており、日本の法制度(個人情報保護法・電子帳簿保存法等)や日本特有のビジネス慣行を踏まえた内容になっています。さらに、ISMS(ISO 27001)やプライバシーマークの運用を支援する機能が組み込まれており、セキュリティ教育の実施記録を認証審査にそのまま活用できます。AIによる個別教育機能では、従業員一人ひとりのセキュリティリスクや受講状況に応じて、最適な教育コンテンツを自動配信する仕組みを提供しています。「セキュリティ教育をやりたい」だけでなく「ISMSやPマークの運用も効率化したい」企業にとって、最も包括的なソリューションです。

Selphish は2026年7月に情報セキュリティ教育機能をリリースし、メール訓練と教育を組み合わせたサービスへと進化しています。eラーニング形式のセキュリティ教育コンテンツを提供し、全従業員や特定の対象者に体系的な教育を実施できるようになりました。メール訓練と教育を組み合わせることで、「訓練で引っかかった従業員に追加教育を実施する」といった、行動変容につながる継続的な教育サイクルを構築できます。コンテンツはまだ拡充中の段階ですが、シンプルで分かりやすい教材が中心で、セキュリティ教育を初めて導入する企業にも取り組みやすい内容です。

比較③ レポーティング・分析 ── 訓練の効果をどう可視化できるか

項目セキュリオKnowBe4Selphish
訓練結果レポート◎ 開封率・クリック率の可視化◎ 詳細なダッシュボード・トレンド分析◎ 開封率・クリック率の集計レポート
部署別分析◎ 部署・グループ別の訓練結果比較◎ 部門別・拠点別の詳細分析◎ 部署別のレポート出力
個人別リスクスコア◎ 従業員ごとのセキュリティスコア◎ Virtual Risk Officer・個人別リスクスコア○ 個人別の訓練結果確認
経営層向けレポート◎ 経営報告用のサマリーレポート◎ 役員向けダッシュボード・ベンチマーク比較○ 訓練結果のCSVエクスポート
業界ベンチマーク○ 国内企業のベンチマークデータ提供◎ グローバル・業界別ベンチマーク△ 自社データの時系列比較
改善提案◎ 結果に基づくフォローアップ教育の自動提案◎ AIによる改善アクションの自動提案○ 専門スタッフによる訓練レビューアドバイス

レポーティング・分析の総評:

KnowBe4 はレポーティング機能の深さと広さにおいて最も充実しています。「Virtual Risk Officer」機能により、組織全体のセキュリティリスクをスコア化し、部門別・拠点別の詳細な分析が可能です。グローバル70,000社以上の導入実績に基づく業界別ベンチマークデータと自社の訓練結果を比較できるため、「自社のセキュリティ意識レベルは業界平均と比べてどうか」を客観的に把握できます。経営層向けのダッシュボードも充実しており、「セキュリティ教育への投資効果」を数値で示す必要がある企業にとって心強い機能です。

セキュリオ は日本企業の報告・承認フローに適したレポーティング機能を提供しています。部署別・個人別の訓練結果を分かりやすく可視化し、経営報告用のサマリーレポートを出力できます。ISMS審査やPマーク更新時に必要な「教育実施記録」を自動的に蓄積する仕組みがあるため、監査対応の工数を大幅に削減できます。訓練結果に基づいて「クリックしてしまった従業員に追加のeラーニングを自動配信する」といったフォローアップ教育の自動化にも対応しています。

Selphish は訓練結果のレポートに加え、専門スタッフによるアドバイスが特長です。訓練後の開封率やクリック率の集計に加え、Selphishの専門スタッフが訓練の結果をレビューし、次回の訓練内容や改善点についてアドバイスを提供してくれます。レポーティングツールとしての機能はセキュリオやKnowBe4に比べるとシンプルですが、「自社にセキュリティの専門家がいない」企業にとっては、この人的サポートが大きな安心材料になります。

比較④ 導入の容易さ ── どれくらいの手間で使い始められるか

項目セキュリオKnowBe4Selphish
導入の手軽さ◎ クラウド型・日本語で即利用開始○ クラウド型・導入支援付き(代理店経由が一般的)◎ クラウド型・SaaS型で手軽に開始
管理画面の使いやすさ◎ 直感的な日本語UI○ 多機能だが日本語化は一部のみ◎ シンプルで迷わない日本語UI
初期設定の容易さ◎ テンプレート選択→配信設定で即訓練開始○ 初期設定に技術的な知識が必要な場合あり◎ テンプレート選択→配信先設定で即開始
導入サポート◎ 日本語による専任サポート・電話/メール◎ SCSK等の国内代理店による導入支援◎ 専門スタッフによる訓練設計支援
無料トライアル◎ 無料トライアル対応◎ 無料のフィッシングテスト提供◎ 無料トライアル対応

導入の容易さの総評:

Selphish は導入のハードルの低さにおいて最も優れています。初期費用が不要で、クラウド型のSaaSサービスとしてアカウントを作成すればすぐに利用を開始できます。管理画面はシンプルで直感的な日本語UIのため、情報システム部門がない中小企業でも経理や総務の担当者が運用できる設計です。100種類以上のテンプレートからシナリオを選び、配信先リストをアップロードするだけで訓練を開始でき、「とりあえず1回やってみたい」というニーズに最も適しています。

セキュリオ もクラウド型で導入しやすく、日本語の管理画面で迷わず操作できます。メール訓練だけでなくeラーニングやISMS支援機能も最初から利用できるため、「導入したらすぐにセキュリティ教育の全体設計に取りかかれる」のが魅力です。LRM株式会社自体がISMSコンサルティングの実績を持つ企業のため、導入サポートの品質が高く、「何をどう教育すればいいか」から相談できる安心感があります。

KnowBe4 は日本市場ではSCSK株式会社や電通総研などの国内代理店を通じた導入が一般的です。グローバル企業向けの高機能プラットフォームのため、初期設定や環境構築に技術的な知識が必要になる場面があります。ただし、代理店による導入支援が充実しているため、プロの支援を受けながら最適な環境を構築できます。「自社で手軽に始めたい」よりも「プロに任せてしっかり設計したい」企業に向いています。

比較⑤ 料金体系 ── 従業員規模に応じた適切なプラン選び

項目セキュリオKnowBe4Selphish
初期費用100,000円〜個別見積り(代理店経由)0円
月額料金要問い合わせ要問い合わせ(ユーザー単価制)50,000円〜
課金体系従業員数に応じた月額課金ユーザー数×サブスクリプションレベル配信規模に応じた月額課金
訓練メール配信◎ 無制限◎ 無制限○ プランに応じた配信数
最低契約期間1年間1年間要確認
無料トライアル◎ あり◎ 無料フィッシングテスト◎ あり

料金体系の総評:

Selphish は初期費用0円・月額50,000円〜と、もっとも明確でリーズナブルな料金体系を持っています。「セキュリティ教育に大きな予算を割けないが、最低限のフィッシング訓練は実施したい」という中小企業にとって、コストのハードルが最も低いサービスです。初期費用がかからないため、試験的な導入がしやすい点も魅力です。

セキュリオ は初期費用100,000円〜に加え、従業員数に応じた月額課金の体系を取っています。料金は問い合わせベースですが、eラーニング・メール訓練・ISMS支援がすべて含まれていることを考えると、個別にサービスを契約するよりもトータルコストを抑えられるケースが多いです。メール訓練が無制限のため、「月に複数回の訓練を実施して効果を高めたい」企業にとってはコストパフォーマンスの高い選択肢です。

KnowBe4 はユーザー数×サブスクリプションレベル(Silver / Gold / Platinum / Diamond)の課金体系です。海外のベンチマークでは1ユーザーあたり月額1.30〜2.35ドル程度(リスト価格)が目安とされていますが、日本市場では代理店経由での個別見積りが一般的のため、正確な費用は代理店への問い合わせが必要です。1,300以上のコンテンツやAI自動化機能を考えると、大規模な教育プログラムを展開する企業にとっては機能あたりのコスト効率が高い選択肢になります。

3サービスとも導入前に試せる仕組みがあります
セキュリオとSelphishは無料トライアルを提供しており、実際の訓練環境を試すことができます。KnowBe4も無料のフィッシングセキュリティテスト(PST)を提供しており、まず自社の従業員がどの程度フィッシングメールに引っかかるかを無料で計測できます。まずは無料で試してみて、「訓練メールを何%の従業員がクリックしてしまうか」を把握することが、サービス選定の出発点になります。
メール訓練は「引っかかった人を責める」ためのものではありません
標的型メール訓練を導入する際に最も重要なのは、「訓練で失敗した従業員を叱責しないこと」です。訓練の目的は「従業員のミスを見つけること」ではなく「組織全体のセキュリティ意識を高めること」です。訓練でフィッシングメールをクリックしてしまった従業員に対しては、叱責ではなく追加の教育機会を提供する仕組みを整えることが大切です。3サービスとも、訓練でクリックした従業員に自動的にフォローアップの教育コンテンツを表示する機能を備えています。

導入前に確認しておきたいポイント

「訓練の頻度」が効果を左右する

セキュリティ教育は年1回の座学研修だけでは効果が持続しません。フィッシング訓練は月1回〜四半期に1回程度の頻度で継続的に実施し、その都度結果をフィードバックすることで、従業員の「見分ける力」が定着していきます。訓練メールの配信が無制限のセキュリオやKnowBe4は、高頻度の訓練に適しています。

「管理画面の言語」は運用のしやすさに直結する

日本語の管理画面を持つセキュリオとSelphishは、情報システム部門でなくても総務や人事の担当者が運用を回しやすい設計です。KnowBe4は管理画面の一部が英語のままのケースがあるため、英語に不安がある場合は代理店のサポートを受けながら運用するのが現実的です。

「教育だけ」か「教育+認証対応」かで選択肢が変わる

ISMSやPマークの認証を取得・維持している企業であれば、セキュリティ教育の実施記録を認証審査にそのまま活用できるセキュリオが最も合理的です。認証対応は不要で「まずフィッシング訓練から始めたい」のであれば、Selphishの手軽さが魅力です。グローバル展開や高度な分析が必要な企業にはKnowBe4が最適です。

よくある質問

標的型メール訓練の適切な実施頻度はどれくらいですか?
月1回〜四半期に1回程度が一般的です。頻度が低すぎると効果が薄れ、高すぎると従業員が「またか」と形骸化してしまうため、バランスが大切です。おすすめは月1回の訓練メール配信+四半期に1回のeラーニング受講を組み合わせるアプローチです。初回の訓練でクリック率が高かった場合は、最初の3ヶ月間は月2回のペースで実施し、クリック率が下がってきたら月1回に減らしていくのもひとつの方法です。
従業員数が少ない(50人以下の)会社でも導入する意味はありますか?
従業員数に関わらず、導入する意味はあります。むしろ、少人数の企業ほど一人のミスが会社全体に与える影響が大きいため、セキュリティ教育の重要性は高いといえます。50人以下の企業であれば、初期費用0円で始められるSelphishのような手軽なサービスから始めて、従業員がフィッシングメールにどの程度対応できるかを把握するところからスタートするのが現実的です。
訓練メールが迷惑メールフォルダに入ってしまうことはありますか?
はい、メールサーバーやセキュリティソフトの設定によっては、訓練メールが迷惑メールとして判定されてしまうことがあります。3サービスとも、事前にメールサーバー側でホワイトリスト設定(特定のIPアドレスやドメインからのメールを許可する設定)を行うための手順書やサポートを提供しています。導入時にこの設定を正しく行うことが、訓練を成功させるための前提条件になります。
テレワーク環境でも訓練は実施できますか?
はい、3サービスともクラウド型のため、テレワーク環境でも問題なく訓練を実施できます。むしろテレワーク環境では、自宅のネットワークや個人デバイスを経由する通信が増えるため、従業員のセキュリティ意識がより重要になります。訓練メールは従業員の業務用メールアドレスに送信されるため、オフィスでも自宅でも同じ条件で訓練が可能です。

編集部の結論

大切なのは「最も高機能なプラットフォームを選ぶこと」ではなく、「自社の従業員規模・セキュリティ体制の成熟度・運用リソースを踏まえ、継続的にセキュリティ教育を実施し、従業員の行動を確実に変えられるサービスを選ぶこと」です。

「ISMS・Pマークの運用と教育を一元管理したい」「日本語で完結する操作環境がほしい」「eラーニング・メール訓練・認証対応をワンストップで揃えたい」企業にはセキュリオがおすすめです。

「グローバル拠点を含めた統一的な教育プログラムを展開したい」「1,300以上のコンテンツから最適な教材を選びたい」「AIによる自動化で運用負荷を最小限にしたい」企業にはKnowBe4がおすすめです。

「まずは標的型メール訓練から手軽に始めたい」「初期費用を抑えて試験的に導入したい」「シンプルな操作で訓練の設計から実施まで完結させたい」企業にはSelphishがおすすめです。

迷ったら、まず各サービスの無料トライアルやフィッシングテストを利用して、「自社の従業員のクリック率」を把握することから始めてみましょう。その数値が、セキュリティ教育の必要性と適切なサービスの規模感を教えてくれるはずです。

まとめ:選び方の3つのポイント

  • ISMS・Pマーク対応+ワンストップのセキュリティ教育基盤なら → セキュリオ(LRM運営・eラーニング+メール訓練+ISMS運用支援をワンストップ提供・訓練配信無制限・日本企業向けテンプレート充実・AIフィッシング報告機能・AI自動教育配信・従業員別セキュリティスコア・JIIMA認証支援・委託先管理機能・完全日本語UI・専任サポート・初期費用100,000円〜・無料トライアル対応)
  • グローバル対応+大規模コンテンツ+AI自動化なら → KnowBe4(米国本社・世界70,000社以上の導入実績・1,300以上の学習コンテンツ・40言語以上対応・AI Defense Agents(AIDA)による運用自動化・SmartRiskエンジン・Virtual Risk Officer・業界別ベンチマーク・フィッシング演習無制限・Silver/Gold/Platinum/Diamondの4プラン・SCSK等の国内代理店サポート・無料フィッシングテスト提供)
  • 手軽な標的型メール訓練+初期費用ゼロ+シンプル運用なら → Selphish(神戸デジタル・ラボ運営・標的型メール訓練に特化・100種類以上の日本語テンプレート・URLクリック/添付ファイル/QRコード/フィッシングフォーム対応・eラーニング教育機能搭載・専門スタッフによる訓練レビューアドバイス・送信元ドメイン自由設定・初期費用0円・月額50,000円〜・無料トライアル対応)