「どれでもいいから早く始めたい」が一番危ない
結論から言います。 Shopify・BASE・STORESは、どれも「ECサイトを作れるサービス」ですが、想定している事業者の規模とフェーズがまったく違います。
「無料だから」でBASEを選んだ結果、月商50万円を超えた途端に手数料が利益を圧迫する。逆に「高機能だから」でShopifyを選んだら、管理画面が難しすぎて商品登録すら進まない。こうした失敗を編集部は何度も見てきました。
・3サービスの「本質的な違い」──なぜ料金表だけで選ぶと失敗するのか
・あなたの事業フェーズに合うプラットフォームはどれか──3つの判断基準
・実際に開設してみて分かった、各サービスの「触ってみないと分からない差」
・プラットフォーム移行のリアルな手間とリスク
よくある失敗パターン
失敗パターン 1:BASEで開設したハンドメイド作家
「無料で始められる」に惹かれてBASEで開店。月10件ほどの注文で順調に成長し、月商が40万円を超えたあたりで異変に気づいた。決済手数料+サービス利用料で毎月3万円近くが消えている。 STORESの有料プランに切り替えれば手数料が下がると知ったが、商品データや顧客情報の移行に2週間かかり、その間の売上機会を逃した。
失敗パターン 2:Shopifyを選んだ個人経営のセレクトショップ
「海外展開もできるし、将来性がある」とShopifyのベーシックプランを契約。ところが英語ベースの管理画面に苦戦し、テーマのカスタマイズにも専門知識が必要だった。3ヶ月経っても商品ページが10点しか完成せず、月額費用だけが積み上がった。 結局STORESに乗り換え、1日で20商品を登録できた。
基本スペック比較(2026年4月最新)
まずは客観的なデータを整理します。
| 項目 | Shopify | BASE | STORES |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 月額費用 | $33(ベーシック) | 0円(フリー)/ 月額5,980円(グロース) | 0円(フリー)/ 月額3,480円(ベーシック) |
| 決済手数料 | 3.4%〜 | 3.6%+40円(フリー)/ 2.9%(グロース) | 5.0%(フリー)/ 3.6%(ベーシック) |
| サービス利用料 | なし | 3%(フリーのみ) | なし |
| 商品登録数 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
| 独自ドメイン | 対応 | 対応 | 対応 |
| デザインテンプレート | 200種以上(有料含む) | 80種以上 | 48種以上 |
| 海外販売 | 標準対応(多通貨・多言語) | 英語対応あり(限定的) | 非対応 |
| 管理画面の日本語 | 対応(一部英語表記あり) | 完全日本語 | 完全日本語 |
| アプリ/拡張機能 | 8,000以上のアプリストア | 70以上のApps | 限定的 |
| 電話サポート | あり(日本語) | なし(メール・チャット) | なし(メール) |
Shopifyを選ぶべきケース
Shopify が最適
本格的にECを事業の柱にしたい
Shopifyは「ECで本気で稼ぐ」ための基盤です。月額$33は決して安くありませんが、その分だけ機能の厚みが桁違いです。
8,000以上のアプリストア、高度な在庫管理、サブスクリプション販売、BtoB卸売機能——事業が成長しても「機能が足りない」で行き詰まることがほぼありません。
- 月商50万円以上、または半年以内にその規模を目指している
- 海外のお客様にも販売したい
- 定期購入・会員制・卸売など複雑な販売形態がある
- Instagram・TikTokなどSNS連携で本格的に集客したい
・月額費用が円安の影響で実質5,000円前後と高め
・管理画面に英語表記が残っている箇所がある
・テーマのカスタマイズにはHTML/CSS/Liquidの知識が必要
・アプリを入れすぎるとサイト表示速度が低下する
・日本独自の決済(コンビニ払い等)は追加設定が必要
BASEを選ぶべきケース
BASE が最適
とにかく今日、ネットショップを開きたい
BASEの最大の強みは**「開設までの速さ」**です。編集部で実際に計測したところ、アカウント作成から最初の商品を公開するまで最短30分で完了しました。
管理画面は徹底的にシンプルで、EC運営の経験がゼロでも迷いません。「まず1個売ってみる」という最初の一歩には、BASEが最も適しています。
- EC初心者で、まず小さく始めたい
- 商品数が30点以下
- 月額固定費ゼロで始めたい(売れた分だけ手数料を払うモデル)
- ハンドメイド・アート・食品など個人クリエイター系
・フリープランの手数料は「決済3.6%+40円」+「サービス利用料3%」で実質6.6%+40円と高い
・月商が増えるほど手数料負担が重くなる(月商50万円で約3.3万円)
・デザインの自由度がShopifyに比べて低い
・SEO関連の設定項目が少ない
・BtoB機能や高度な在庫管理には非対応
STORESを選ぶべきケース
STORES が最適
コストと機能のバランスを取りたい
STORESは、BASEの手軽さとShopifyの機能性の「いいとこ取り」を狙ったプラットフォームです。特にベーシックプラン(月額3,480円)に切り替えたときのコストパフォーマンスが光ります。
決済手数料が3.6%に下がるため、月商15万円を超えるとフリープランより有料プランのほうがトータルコストが安くなります。 この損益分岐点の低さがSTORESの大きな強みです。
- 月商10〜50万円の成長フェーズにいる
- 予約販売・デジタルコンテンツ販売を行いたい
- 実店舗とネットショップを連携させたい(STORES レジ連携)
- 日本語の管理画面で迷わず操作したい
・海外販売には対応していない
・アプリ/拡張機能のエコシステムがShopifyに大きく劣る
・フリープランの決済手数料5.0%はBASEより高い場合がある
・デザインテンプレートの種類が少ない
・大規模EC(月商500万円超)には機能不足
判断フローチャート:あなたの事業に合うのはどれ?
以下の3つの質問に答えるだけで、最適な選択が見えてきます。
Q1. 現在の月商(または見込み月商)はいくらですか?
- 月商10万円未満 → BASE(固定費ゼロで始められる)
- 月商10〜50万円 → STORES ベーシックプラン(手数料と月額のバランスが最適)
- 月商50万円以上 → Shopify(機能・拡張性で回収できる)
Q2. 海外のお客様に販売する予定はありますか?
- ある(または将来的に検討) → Shopify一択
- ない。国内販売のみ → BASEまたはSTORES
Q3. ECサイト運営にどれくらい時間を割けますか?
- 片手間でやりたい(本業の合間に) → BASE(最もシンプル)
- 週10時間以上は割ける → STORESまたはShopify
・Shopify ベーシック:月額約5,000円 + 決済手数料10,200円 = 約15,200円
・BASE フリープラン:月額0円 + 手数料合計19,800円+α = 約20,000円
・STORES ベーシック:月額3,480円 + 決済手数料10,800円 = 約14,280円
月商30万円の時点で、STORESベーシックが最もコストが低くなります。
編集部の結論
大切なのは「今の売上規模」に合わせて選ぶこと。将来の理想ではなく、現状に合った判断を。
月商10万円未満で、まず最初の一歩を踏み出す段階ならBASE。固定費ゼロで「売れる感覚」を掴むことが最優先です。
月商が10万円を超えてきたらSTORES ベーシックに切り替える。手数料率が下がり、利益が残りやすくなります。
月商50万円を超え、商品数やSNS連携・海外展開など「やりたいこと」が増えてきたらShopify。この段階なら月額費用は十分にペイします。
大切なのは、プラットフォームは「引っ越し」できるということ。最初の選択で一生が決まるわけではありません。今の事業に合ったサービスで始め、成長に合わせて乗り換えるのが最もリスクの低い戦略です。
よくある質問
まとめ:迷ったら「無料で全部触る」が最短ルート
最も確実なのは、3サービスすべてを無料で開設してみることです。どれも初期費用ゼロで始められます。
- BASE → 無料でショップを開設し、商品を3つ登録してみる(所要時間:30分)
- STORES → 無料プランで開設し、管理画面の使い勝手を確認する(所要時間:40分)
- Shopify → 3日間の無料体験で管理画面とテーマ設定を試す(所要時間:1時間)
実際に触れば、どれが自分の事業スタイルに合うか、半日で分かります。スペック表を眺めて悩む時間があるなら、今すぐ無料で試してください。